2025 年 27 巻 4 号 p. 255-263
棒状分子によるネマティック液晶の発現を説明するモデルとして有名なMaier-Saupeモデルを,平行配列がエネルギー最小でなくなるように拡張したスピンモデルの,格子上(2次元から4次元)での相挙動を紹介する.3次元以上では無秩序相から一軸秩序相(ネマティック相)を経て,最低温では副格子秩序を伴った最低エネルギー相へといたる.この基底状態はマクロに縮退している.2次元では挙動は格子構造に大きく依存し,三角格子では長距離秩序の発生を伴わない副格子秩序相への相転移が起きているように見える.