2002 年 52 巻 2 号 p. 115-121
香辛料等,夾雑物が多く分析が困難な食品を対象としたアフラトキシンの2次元HPLCによる確認試験方法を開発した.プレカラムにDIOL,メインカラムにはODSを使用した.サンプルを25 μl 注入してプレカラム中でアフラトキシン4成分(B1,B2,G1,G2)を一度にハートカットすると,トキシン前後の夾雑物が除去されてメインカラムでの測定が可能となった.次に,アフラトキシンB1だけをハートカットするとB1以外のピークがほば完全に除去されて信頼性の高い結果を得ることができた.試料中での定量下限はG1が10 μg/kg,その他は5 μg/kgであった.さらに,本法では250 μl 注入も可能であり検出下限を10倍改善することも可能であった.また,単成分ピークの出現確率からトキシン同定の確からしさの評価手法も検討した.