日本内科学会雑誌
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今月の症例
Crowned dens syndrome(CDS)の2症例
園生 智弘徳重 真一田中 真生前川 理沙椎尾 康
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2012 年 101 巻 1 号 p. 161-163

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抄録
Crowned dens syndrome(CDS)は軸椎歯突起周囲の靭帯にピロリン酸カルシウム結晶が沈着し,発熱,頸部痛,炎症所見を示す急性関節炎で,高齢女性に好発する偽痛風の一型である.2症例は72歳女性と31歳女性,いずれも頸部痛,炎症反応の上昇を伴った.頸椎単純CTとその再構成画像で歯突起周囲靭帯の石灰化を認めCDSと診断.非ステロイド性抗炎症薬投与により,自覚症状と炎症所見の消失をみた.炎症所見を伴う頸部痛では本疾患を念頭におき,CTで石灰化の有無を検討する必要がある.
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© 2012 一般社団法人 日本内科学会
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