日本内科学会雑誌
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今月の症例
肝炎症性偽腫瘍を伴ったIgG4関連自己免疫性膵炎の1例
飯塚 貴士渋沢 信行吉田 佐知子水出 雅文小野 昭浩山崎 勇一高橋 洋樹佐藤 哲郎草野 元康森 昌朋
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2012 年 101 巻 2 号 p. 468-471

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抄録

自己免疫性膵炎は膵腫大と膵管狭細像,血中IgGやIgG4値の上昇などを特徴とし,自己免疫機序の関与が疑われる膵炎である.症例は74歳男性,糖尿病の悪化を契機に自己免疫性膵炎に特徴的な画像所見を発見された.FDG-PETによる全身検索を行い,肝結節性病変,唾液腺病変と胆管病変を認め,肝腫瘍生検の組織所見よりIgG4関連硬化性疾患として肝炎症性偽腫瘍の合併が明らかとなった.H. pylori除菌療法後,膵炎と肝偽腫瘍は自然軽快している.

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© 2012 一般社団法人 日本内科学会
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