日本内科学会雑誌
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今月の症例
アトピー性皮膚炎を基礎に発症した感染性心内膜炎の2例
深川 一史相川 竜一羽場 一直北川 良子樋口 国博泉 道博森 秀樹奥村 浩二石田 聡足立 幸彦
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2012 年 101 巻 6 号 p. 1680-1683

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抄録

急性感染性心内膜炎は黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの強毒性菌によって引き起こされ,高齢者に多いことが知られている.2症例は,20歳と36歳といずれも重度のアトピー性皮膚炎を有する若年患者で,発熱,炎症反応上昇を伴った.経胸壁心エコーにて疣腫と僧帽弁付近の乱流を認め,血液培養検査にてmethicillin-sensitive Staphylococcus aureus(MSSA)が検出され,感染性心内膜炎と診断した.特に症例2では,血液培養と皮膚培養の結果より,感染経路としては皮膚と考えられた.

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© 2012 一般社団法人 日本内科学会
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