日本内科学会雑誌
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I.話題の感染症への対処法
5.成人百日咳
宮下 修行
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2013 年 102 巻 11 号 p. 2831-2838

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抄録
わが国での成人百日咳の認識は,2007年に発生した大学での集団感染を機に高まり,小集団での感染事例が毎年報告されている.ワクチン接種による抗体価の減衰した10代後半~40歳代で感染機会が上昇し,感染力が強いため乳幼児への感染源として早期に治療する必要がある.現状では血清診断が主流であるが,血清抗体価を用いた感染症診断の原則はペア血清での有意な上昇の確認である.このため早期診断が困難で,実地医療では臨床的診断が実際的と考える.
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© 2013 一般社団法人 日本内科学会
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