日本内科学会雑誌
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II.病態と治療
3.膜性腎症
西 慎一
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2013 年 102 巻 5 号 p. 1121-1127

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抄録

膜性腎症は,糸球体基底膜に免疫複合体が沈着する糸球体腎炎で,原発性および続発性に発症する.近年,原発性膜性腎症の半数以上が内因性抗原であるphospholipase A2 receptor(PLA2R)に対するIgG4型抗体により発症することが解明された.抗PLA2R抗体が原発性,あるいは続発性の鑑別マーカーとしても利用されるようになってきた.「ネフローゼ症候群診療指針」が発表され,ステロイド薬が一次治療薬として推奨されている.寛解に至らない場合は免疫抑制薬の追加が考慮される.

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© 2013 一般社団法人 日本内科学会
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