日本内科学会雑誌
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V.診断法の進歩
1.超音波診断
沼田 和司田中 克明
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2014 年 103 巻 1 号 p. 44-54

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抄録

超音波Bモードで「薄い辺縁低エコー帯」,「外側陰影」,「後方エコー増強」,「モザイクパターン」を呈する結節は肝細胞癌が強く疑われ,造影超音波動脈相で早期濃染(wash in)とその後の陰影欠損(wash out)所見で質的診断が可能である.造影CTもしくは造影MRIをリファレンスにした超音波Bモードとの融合画像は小さな境界不明瞭な結節の存在診断を可能とし,引き続きの造影超音波は小多血性肝細胞癌の質的診断が可能となる.一方,早期肝細胞癌では非典型的な濃染パターンが多く腫瘍生検が必要である.

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© 2014 一般社団法人 日本内科学会
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