日本内科学会雑誌
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V.腸内細菌:多彩な内科領域におけるトピックス
④腸管免疫と腸内細菌の密接な関わり合い
大島 茂渡辺 守
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2015 年 104 巻 1 号 p. 81-85

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抄録
腸管は,栄養の消化吸収を行っていると同時に,外来異物に対する生体防御の最前線でもある.腸内細菌は1×1014個にも及び,腸管免疫系の発達に作用するだけでなく,Th17細胞の分化を誘導したり,制御性T細胞の数および機能を高めたりすることで,腸管の生体防御における恒常性を維持している.腸内細菌の構成異常は免疫異常につながり,各種疾患発症に関わっているのみならず,腸管免疫系を介し腫瘍形成にも関与している.
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© 2015 一般社団法人 日本内科学会
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