日本内科学会雑誌
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今月の症例
SDHB変異陽性遺伝性パラガングリオーマの1例
藤田 泰功渡部 貴文小川 諒子石田 育大清家 雅子志智 大城中村 幸子日野 泰久千原 和夫飯田 啓二
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2016 年 105 巻 10 号 p. 2034-2040

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抄録

39歳,女性.血尿を主訴に来院.来院1年前に高血圧を指摘され,腹部造影CTで膀胱および左腎門部に腫瘤性病変を指摘された.第3子に膀胱パラガングリオーマ(paraganglioma:PG)の既往あり,第3子と本患者でSDHB変異を認めていたことからPGを疑った.精査の結果,膀胱および左腎門部PGと診断し,手術療法を施行した.術後,再燃兆候認めず.SDHB変異陽性PGは,悪性化,再発リスクが高く,慎重な経過観察を要する.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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