日本内科学会雑誌
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V.低ナトリウム血症性脳症
山口 秀樹中里 雅光
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2016 年 105 巻 4 号 p. 667-675

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抄録

低ナトリウム(Na)血症の病態把握のポイントは,細胞外液量(extracellular fluid:ECF)の推定,尿浸透圧と尿中Na排泄量の測定である.ECFはhypovolemic,euvolemic,hypervolemicに区分され,皮膚ツルゴールや血清尿酸値などの指標を用いて判定する.低Na血症性脳症の治療は,原疾患の治療,ECFとNaの補正および不足ホルモンの補充である.浸透圧性脱髄症候群を予防するため,血清Na値を頻回に測定し,低Na血症を緩徐に補正する.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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