日本内科学会雑誌
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今月の症例
成人発症Still病の経過中に血球貪食症候群型と関節炎型の2つの病勢悪化を短期間のうちに認めた1例
庭本 崇史江村 正仁中村 敬哉林 孝徳小林 祐介五十嵐 修太野村 奈都子太田 登博吉岡 秀敏西川 圭美
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2016 年 105 巻 6 号 p. 1020-1025

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抄録

約3年前に成人発症Still病(adult onset Still’s disease:AOSD)と診断された65歳の女性.23価肺炎球菌ワクチンを接種後に血球貪食症候群を併発した.ステロイド増量とガンマグロブリンの投与にて病勢の改善を得た.しかし,二次感染予防目的のST合剤の開始翌日から関節痛が増悪し,AOSDの再増悪を疑いシクロスポリンを投与した.その後,良好な経過を辿った.AOSDのコントロール不良例では,免疫抑制薬の併用が有用であると考えた.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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