2016 年 105 巻 8 号 p. 1366-1374
大脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性のてんかん発作の診断には脳波所見が必須である.また,脳波でのてんかん性放電(epileptiform discharges)の分布は,病歴・神経画像所見とともに発作型診断およびてんかん症候群分類に有用である.長時間脳波ビデオモニタリング(long-term EEG-video monitoring)や脳磁図(magnetoencephalography:MEG)は,てんかん診断の局在診断が困難な場合の助けとなる.必要に応じて,画像検査(MRI,FDG-PET)を用いる.それに加えて,十分な情報(病歴)の収集と発作の現場を目撃することが重要である.