日本内科学会雑誌
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今月の症例
Salmonella enterica ssp. arizonae菌血症に腸腰筋膿瘍および胸椎椎間板炎を合併した78歳女性の1例
天野 方一小林 政司保科 斉生岡田 秀雄長谷川 俊男川口 良人横尾 隆
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2017 年 106 巻 1 号 p. 84-89

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抄録

78歳,女性.発熱および背部痛を主訴に来院.血液培養でSalmonella enterica ssp. arizonaeが複数回検出され,胸腹部造影CT上の腸腰筋膿瘍および胸椎椎間板炎は同菌によるものと診断した.長期の抗菌薬投与にて血液培養の陰性化および炎症反応の改善を認めた.同菌はカメやヘビなどに寄生しており,ヒト感染症においては極めて稀である.臨床において動物との接触歴の聴取が重要であると再認識した症例である.

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© 2017 一般社団法人 日本内科学会
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