日本内科学会雑誌
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V.先端巨大症・甲状腺機能異常症における降圧治療の意義
小林 佐紀子
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2018 年 107 巻 4 号 p. 688-695

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抄録

先端巨大症には高頻度に拡張期優位の高血圧や心肥大,糖尿病,脂質異常,睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS),大腸がん・ポリープ等を合併する.甲状腺中毒症では収縮期高血圧を生じ,脈圧は増大する.甲状腺機能低下症では拡張期優位の高血圧を呈し,脈圧は減弱する.いずれも現病の治療により高血圧は改善するが,先端巨大症では併存する合併症に応じて降圧薬を選択し,甲状腺中毒症では動悸症状や頻脈に対し,禁忌や慎重投与に注意してβ遮断薬を使用する.

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