日本内科学会雑誌
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VI.iPS細胞由来血小板
杉本 直志江藤 浩之
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2019 年 108 巻 7 号 p. 1397-1403

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抄録

血小板は止血に不可欠な血球成分であり,重度の血小板減少症には輸血が行われてきた.iPS(induced pluripotent stem)細胞から製造される血小板は,社会の高齢化に伴う献血ドナー不足や輸血不応症等を解決するものと期待され,巨核球株の樹立や新規薬剤・バイオリアクターの開発によって臨床スケールでの製造が可能となり,臨床応用が始まりつつある.今後は,早期の普及によってiPS細胞応用医療を牽引し,輸血医療を大きく発展させることが期待される.

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© 2019 一般社団法人 日本内科学会
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