日本内科学会雑誌
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医学と医療の最前線
脳梗塞に対する細胞療法の最前線
畠山 公大二宮 格小野寺 理下畑 享良金澤 雅人
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2021 年 110 巻 1 号 p. 117-123

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抄録

脳梗塞は重度の後遺症を呈する疾患であり,脳梗塞後の機能回復療法の開発が望まれている.これまで,脳梗塞に対して,神経系幹細胞,骨髄由来間葉系幹細胞,骨髄由来単核球ならびにmultilineage-differentiating stress enduring cell(Muse細胞)等を用いた細胞療法の有効性が報告されており,一部の細胞療法については,本邦においても臨床試験が行われている.本稿では,これまでに報告されてきた細胞療法の特徴を概説する.さらに,従来の細胞療法におけるいくつかの問題点と,それを克服するために我々が現在開発に取り組んでいる,末梢血単核球を用いた新規細胞療法につき解説し,細胞療法の今後の展望について述べる.

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