日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
今月の症例
下腿出血を繰り返し最終的に壊血病と診断した1例
平松 成美桑野 史穂美徳山 清信岩﨑 年宏
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 110 巻 10 号 p. 2256-2261

詳細
抄録

61歳,男性.下腿出血を2回繰り返し入院した.共に出血の原因は特定できなかったが,治療することなく,入院後数日で改善した.3回目の入院時の問診で,野菜や果物を全く摂らない食生活であることが判明し,検査結果から壊血病と診断した.ビタミンC補充で症状は速やかに改善し,食生活の改善で1年間再燃していない.出血傾向の鑑別にはビタミンC欠乏症も鑑別に入れる必要がある.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top