日本内科学会雑誌
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I.虚血を識る・診る(病態及び診断へのアプローチ)
3.急性冠症候群(ACS)の初期診断
郷原 正臣木村 一雄
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2021 年 110 巻 2 号 p. 211-217

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抄録

急性冠症候群は,冠動脈プラークが破綻(破裂やびらん)することで冠動脈内に血栓が形成され,急速に心筋虚血を生じることが主たる病態である.破綻以外の原因としては,冠攣縮の他,頻度は少ないが,冠動脈内への塞栓,冠動脈解離等がある.症状が心筋虚血に起因する場合は,バイタルサインを確認すると共に12誘導心電図を記録し,ST上昇の有無を判断する.より有効な治療を行ううえで,より迅速且つ確実な初期診断が重要である.

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