2021 年 110 巻 5 号 p. 905-911
急性腎障害(acute kidney injury:AKI)は,さまざまな臨床場面において有意に予後を悪化させるため,早期診断と適切な治療介入は治療成績向上に不可欠である.診断基準が確立され,新たな検査指標であるバイオマーカーも臨床応用されるに至ったが,新規治療薬の開発は未だ十分ではなく,血液浄化療法の至適な治療条件においても不明な点は多い.人工知能(artificial intelligence:AI)による発症予測等新たな技術を用いたAKI診療のさらなる改善が試みられている.