日本内科学会雑誌
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今月の症例
重度のビタミンD欠乏と小腸切除,プロトンポンプ阻害薬内服を背景にMg・Ca・K低値を認めたクローン病の1例
酒匂 大揮澤部 史一小谷 仁人早房 良酒井 勇輝姜 知佳小杉 理英子小川 達雄有安 宏之井上 達秀
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2023 年 112 巻 10 号 p. 1944-1949

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抄録

57歳,女性.クローン病にて小腸切除の既往があり,長期間PPI(Proton Pump Inhibitor)を内服していた.また,看護師として夜勤業務に従事していた.冬季に入り手指のしびれとCK上昇を認め,血液検査で低Mg血症,低Ca血症を認めた.ビタミンD欠乏もあり,電解質やビタミンDの補充とPPIを中止することで電解質異常は改善した.短腸症候群,PPI,日光曝露の減少により電解質異常を来したと考えた.

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© 2023 一般社団法人 日本内科学会
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