日本内科学会雑誌
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医学と医療の最前線
日本における療養指導士等制度の現状と今後の発展
今井 健二郎大杉 満
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キーワード: 療養指導士, NCDs, チーム医療
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2023 年 112 巻 7 号 p. 1280-1285

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抄録

高血圧や糖尿病を含めた非感染性疾患(Non-Communicable Diseases:NCDs)を有する患者に対する適切な診療を行うためには,医師のみではなく,多くの医療関係者による各分野の専門性を活かしたチーム医療が重要である.各疾患において専門家としての診療の質を担保する仕組みがある一方で,NCDsは慢性疾患であるため,1人の患者が複合した疾患を抱えることが多いのが実情である.そこで本稿では,NCDsの中でも特に生活習慣が関わる“日本糖尿病療養指導士制度”“循環器病予防療養指導士制度”“腎臓病療養指導士制度”“肥満症生活習慣改善指導士制度”の4つの療養指導士等制度について,その現状と今後の発展について概説する.療養指導士等が複合した疾患を抱える患者に対するチーム医療の中で重要な存在として活躍することで,国民の更なる健康増進につながることが期待される.

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