低心拍出症状にマスクされた副腎不全への介入で良好な転帰を辿った特発性拡張型心筋症の1例

増田 早騎人; 富田 雄一朗; 磯垣 武尊; 田村 卓己; 岡﨑 絢子; 宮島 佳祐; 髙嶋 泰世; 渡辺 知幸; 川口 由高; 若林 康; 髙田 知治

doi:10.2169/naika.112.1393

今月の症例

低心拍出症状にマスクされた副腎不全への介入で良好な転帰を辿った特発性拡張型心筋症の1例

増田早騎人, 富田雄一朗, 磯垣武尊, 田村卓己, 岡﨑絢子, 宮島佳祐, 髙嶋泰世, 渡辺知幸, 川口由高, 若林康, 髙田知治

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キーワード: 低心拍出症候群, 副腎不全, 低Na血症

ジャーナルフリー

2023 年 112 巻 8 号 p. 1393-1401

DOI https://doi.org/10.2169/naika.112.1393

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抄録

特発性拡張型心筋症の72歳，男性．左室駆出率20％，完全左脚ブロックであり，心房細動も合併していた．呼吸困難，倦怠感，食欲不振などの症状から低心拍出症候群が疑われ入院した．低Na血症が増悪し，尿所見は抗利尿ホルモン不適合分泌症候群パターンを示した．コルチゾール低値であり副腎不全と診断された．ヒドロコルチゾン内服で症状や低Na血症は改善し，薬物治療強化，肺静脈隔離術，心室再同期療法を施行され軽快退院した．

責任著者(Corresponding author)

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