2006 年 95 巻 12 号 p. 2476-2483
関東地方の院外心停止患者に対する救急医療体制を把握し, その構築に寄与することを目的に, 国際的集計手法 (ウツタイン様式) を用いた多施設前向き観察臨床研究 (SOS-KANTO) を開始した. この分析では院外心臓性心停止患者の約60%が虚脱直後心室細動であり, bystander CPRはこの心室細動を長引かせ, 生存率を向上させた. しかし, bystander CPR施行率は低値で, 簡単な心臓マッサージのみCPRの普及が必要であると結論した.