日本内科学会雑誌
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今月の症例
急速な前脛骨動脈閉塞により左下腿切断に至った皮膚型結節性多発動脈炎の1例
厨 源平和泉 泰衛佐藤 剛田中 史子宮下 賜一郎蒲池 誠井田 弘明川上 純江口 勝美林 徳真吉
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2006 年 95 巻 4 号 p. 739-741

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抄録

皮膚型結節性多発動脈炎 [cutaneous polyarteritis nodosa (CPN)] は1931年にLindbergにより提唱された疾患概念である. 組織学的に典型的なPNの像を呈するが, 病変は皮膚に限局し, 全身臓器の病変はなく, 一般に慢性再発性の予後良好な疾患とされている. 今回, 我々は動脈閉塞により下腿切断に至ったCPN症例を経験した. CPNの一部は全身型への移行も見られるという報告はあり, 特徴として発熱・筋痛・関節痛等の皮膚外症状の強いもの, ANA・RF陽性, 赤沈100mm/h以上, 白血球1万/μl以上等が多いといわれている.

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© 2006 一般社団法人 日本内科学会
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