日本内科学会雑誌
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II. 最近の話題 : スギヒラタケの関与が疑われている原因不明の脳症
4. 脳画像と神経病理の立場から
川並 透
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2006 年 95 巻 7 号 p. 1323-1327

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抄録
スギヒラタケの関与が疑われる脳症の神経画像は, 両側島皮質下白質がT2強調MR画像で高信号, CT画像で低吸収域を呈する特徴を示す. 同様の画像変化は大脳皮髄境界部に散在したり, 両側基底核に出現することがある. 神経病理学的報告は, 髄鞘崩壊とグリオーシスを特徴とする2例とマクロファージの出現を伴う壊死巣を認めた2例がある. 4例とも炎症性病変は否定的で, 橋-橋外髄鞘崩壊症に類似した病態が推定される.
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© 2006 一般社団法人 日本内科学会
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