日本内科学会雑誌
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IV. 治療のupdate
2. 長期管理薬による段階的薬物療法
下田 照文
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2006 年 95 巻 8 号 p. 1450-1457

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抄録
気管支喘息の段階的薬物療法に関して, わが国の喘息の管理と治療のガイドラインであるJGL2003と国際的なガイドラインであるGINA updated 2005を比較した. ステップ1では, 吸入ステロイド薬あるいはロイコトリエン受容体拮抗薬によるearly interventionが望ましい. ステップ2以上の持続型喘息では, いずれの重症度でも吸入ステロイド薬が第一選択薬である. 併用薬では, 長時間作用性吸入β2刺激薬が気管支拡張作用はもっとも強い. ロイコトリエン受容体拮抗薬は気管支収縮抑制作用と抗炎症作用の両方を併せ持っており有用性が高い. ロイコトリエン受容体拮抗薬以外の抗アレルギー薬の有用性は低い.
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© 2006 一般社団法人 日本内科学会
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