ステロイドパルス療法が著効したと推測される橋中心髄鞘崩壊症の1例

坂本 英里子; 萩原 大輔; 森下 啓明; 月山 克史; 近藤 国和; 山本 昌弘

doi:10.2169/naika.96.2291

今月の症例

ステロイドパルス療法が著効したと推測される橋中心髄鞘崩壊症の1例

坂本英里子, 萩原大輔, 森下啓明, 月山克史, 近藤国和, 山本昌弘

著者情報

キーワード: 橋中心髄鞘崩壊症, ステロイドパルス療法, 汎下垂体機能低下症

ジャーナルフリー

2007 年 96 巻 10 号 p. 2291-2293

DOI https://doi.org/10.2169/naika.96.2291

詳細

抄録

症例は低Na血症精査目的で入院となった40歳男性．汎下垂体機能低下症の診断で補充療法を開始したところ血清Na濃度が上昇し，約1週間後に閉じ込め症候群を呈した．橋中心髄鞘崩壊症と判断し早期にステロイドパルス療法を施行したところ，神経障害は著明に回復した．経過中のMRIでは脱髄所見を認めなかった．早期のステロイドパルス療法により，不可逆的な髄鞘崩壊への進行を抑制できたと考えられる．

責任著者(Corresponding author)

J-STAGEへの登録はこちら（無料）