日本内科学会雑誌
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V.病院内感染症
1.多剤耐性緑膿菌
朝野 和典
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2007 年 96 巻 11 号 p. 2465-2469

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抄録
緑膿菌は,もともと抗菌薬に耐性のブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌であるが,緑膿菌に有効な数少ない抗菌薬(カルバペネム系をはじめとするβラクタム系,フルオロキノロン系,アミノ配糖体系抗菌薬など)にすべて耐性になった緑膿菌を多剤耐性緑膿菌と呼ぶ.多剤耐性緑膿菌は,院内感染をひき起こす代表的な細菌のひとつであり,いったん感染症を発症するとわが国では有効な抗菌薬が無いため最も難治な細菌感染症といえる.
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© 2007 一般社団法人 日本内科学会
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