日本内科学会雑誌
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IV.病原体別にみた院内感染と対策
6.肝炎ウイルス
八橋 弘矢野 公士阿比留 正剛石橋 大海
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2008 年 97 巻 11 号 p. 2704-2709

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抄録

5種類ある肝炎ウイルスの中で,特に院内感染として問題となるのは,血液を介して感染するB型肝炎とC型肝炎である.B型肝炎の予防法としては,HBワクチンとHBIGがあり,それぞれの感染防御の仕組みを十分理解した上で対処する.医療従事者は事前にHBワクチンを投与し,HBs抗体が陽転化したか,個々の事例で把握する必要がある.一方,C型肝炎の予防法として確立しているものはないものの,仮に急性C型肝炎を発症した場合には,早期のインターフェロン治療で高率に慢性化を阻止できる.

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© 2008 一般社団法人 日本内科学会
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