日本内科学会雑誌
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医学と医療の最前線
Q熱診療の最前線
渡辺 彰
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2008 年 97 巻 2 号 p. 423-429

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抄録

Q熱は,リケッチアやレジオネラに近縁のコクシエラ属のCoxiella burnetiiにより主に肺炎や気管支炎の形で発症する感染症の総称であり,インフルエンザ様の一過性熱性疾患であると共に人獣共通感染症でもある.家畜やペットから感染して発症するが,ヒト-ヒト感染は稀である.欧米では市中肺炎の第4~5位を占めることが判明しており,多くは予後良好で,無治療でも死亡率は1~2%にとどまる.一方で遷延する例や予後不良な慢性型もあり,確定診断例や疑いの強い例は積極的に治療する.確定診断は血清抗体価の有意上昇によるが,抗体価の上昇までに長期間を要する例が多いので経過を追う必要がある.偏性細胞内寄生性の本菌に細胞内移行の不良なβ-ラクタム薬は基本的に無効であり,テトラサイクリン薬やマクロライド薬,キノロン薬が奏効するが,自然治癒例も多いためβ-ラクタム薬の投与で見かけ上は改善する例が多い.ワクチンはわが国では普及していない.

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© 2008 一般社団法人 日本内科学会
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