日本内科学会雑誌
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IV.急性副腎不全の病態と治療
2.治療の実際
寺澤 秀一
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2008 年 97 巻 4 号 p. 761-765

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抄録
急性副腎不全は疑った場合,ACTHテストのために治療開始が遅れてはならない.低血糖の治療と生理食塩水に急速投与で循環の安定化が最優先となる.診断が確実でACTHテストが不要であれば,hydrocortisoneの投与を行うべきであり,診断が確定的でなければ,dexamethasoneを投与して,ACTHテストに備える.受診時は治療が必要な高カリウム血症を呈していることもあるが,治療開始後は身体全体のカリウムは減少しているため,急速に低カリウム血症になる傾向があるため,注意が必要である.
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© 2008 一般社団法人 日本内科学会
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