日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
IV.潰瘍性大腸炎の管理・治療
4.癌化サーベイランス
樋田 信幸松本 譽之
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 98 巻 1 号 p. 75-81

詳細
抄録

潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)における大腸癌発生は予後を左右する重要な合併症である.癌および前癌状態とされるdysplasiaを早期に発見するために,定期的なsurveillance colonoscopy(SC)を行うことが推奨されている.現在,SCの方法はrandom biopsyからより効率的な狙撃生検に移行しつつあるが,今後さらなる検討を要する.UC長期経過症例が増えるに従い,本邦の癌化例は急増する可能性があり,有効なサーベイランス法の確立は重要な臨床課題である.

著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top