日本内科学会雑誌
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I.総論
3.血小板・凝固線溶系検査の解釈
松原 由美子
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2009 年 98 巻 7 号 p. 1569-1574

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抄録
患者に出血傾向が認められる場合において,出血性疾患の診断アプローチのための臨床検査として血小板検査・凝固線溶系検査が行われる.はじめに血液サンプルを対象に血算,プロトロンビン時間(PT),活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT),FDP,出血時間,血液塗抹標本などによるスクリーニング検査を行う.スクリーニングにより血小板異常が考えられる場合は血小板機能検査へ,凝固異常が考えられる場合は凝固因子の測定へ,と詳細な検査へと進めていく.出血傾向をきたす疾患の診断のための臨床検査法は比較的感度の高いものが多いが,種々の要因により検査値に影響を及ぼされる検査項目に対しては検査値を読む際に十分注意したい.
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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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