日本内科学会雑誌
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II.分子標的薬の開発と臨床
1.開発段階の分子標的薬 1)VEGFR-TKIとEGFR-TKI
矢野 聖二
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2009 年 98 巻 8 号 p. 1887-1893

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抄録

現在わが国では,EGFR-TKIとしては非小細胞肺癌に対してゲフィチニブ(商品名イレッサ®)とエルロチニブ(商品名タルセバ®)が,VEGFR-TKIとしては腎細胞癌に対してソラフェニブ(商品名ネクサバール®)とスニチニブ(商品名スーテント®)が認可されている.また,EGFRとerbB2の阻害薬であるラパチニブが乳癌に対して,ソラフェニブが肝細胞癌に対して承認申請されている.さらに,臨床開発が進められているものとしては不可逆的EGFR-TKI,EGFRとVEGFRに対するdual inhibitor,VEGFRファミリーに強い活性を有する阻害薬などが注目されている.

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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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