名古屋第一赤十字病院腎臓内科
2010 年 99 巻 12 号 p. 3070-3072
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症例は76歳,男性.16年前に膵腫瘤に対して膵体尾部切除術を行い,腫瘤形成性膵炎と診断された.近医通院中に腎機能障害を指摘され,精査にて高IgG4血症を伴う後腹膜線維症の診断に至った.また,膵組織を再染色することで腫瘤形成性膵炎はIgG4関連膵炎であることが判明し,全身性IgG4関連疾患の存在が示唆された.IgG4関連疾患ではしばしば各臓器病変が異時性に出現し,関連疾患の既往を有する際には本症を積極的に考慮する必要がある.
日本内科学会会誌
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