日本内科学会雑誌
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III.治療ガイドライン―現状と問題点
2.Basedow病131I 内用療法
御前 隆
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2010 年 99 巻 4 号 p. 741-746

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抄録

アイソトープ内用療法は安全で確実な治療法であるが,実施前には晩発性甲状腺機能低下症の可能性について,十分な説明と合意が必要である.適応は他治療の失敗例とは限らず,第一選択としてもよい.禁忌は妊婦・授乳婦である.治療前にはヨード制限を行い,甲状腺摂取率を測定する.治療後は甲状腺組織の破壊による一過性甲状腺中毒症に注意し,甲状腺眼症や心不全などの合併症悪化がないか定期的な観察が必須である.また,周囲の無用な被曝や汚染を減らすための指導・管理を行う.

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© 2010 一般社団法人 日本内科学会
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