日本内科学会雑誌
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今月の症例
抗HIV療法導入後に副腎不全症状が顕在化したAIDS症例
板野 精之吉岡 啓宗 友厚加来 浩平和田 秀穂杉原 尚
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2010 年 99 巻 5 号 p. 1061-1063

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抄録

症例は46歳の男性.初診時AIDS発症例に対して抗HIV療法を導入した後から徐々に嘔吐,皮膚色素沈着,低Na血症を呈した.迅速ACTH負荷試験で副腎不全と診断し,抗サイトメガロウイルス(CMV)薬に加え,ヒドロコーチゾン100mg投与を開始したところ,副腎不全症状は速やかに改善した.副腎不全の原因として免疫再構築症候群によるCMV副腎炎が考えられた.

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© 2010 一般社団法人 日本内科学会
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