日本内科学会雑誌
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胆汁分泌機構に関する形態学的研究
近藤 七郎
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1960 年 49 巻 3 号 p. 235-252

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抄録

胆汁分泌機構の形態学的解明をはかるために, (1)正常対照, (2)クルクマ油筋注, (3)デヒドロコール酸ソーダ靜注, (4)單独ネズミ総胆管結紮, (5) Parabiosis後一側の総胆管結紮等種々の胆汁分泌機能相を作り,その形態学的変化を研究した. Forsgren顆粒がミトコンドリアの周囲にて細胞質中の胆汁分泌物質の凝集したものであり,また, Golgi空泡内の小顆粒がCajal染色の発現に大きな意味を持つ事を示す所見を得た.総胆管結紮群では初期には分泌物質のうつ滞像を認めるが,末期にはその減少乃至消失をみる.濃厚胆汁を分泌するクルクマ油注射群及びParabiosls非結紮側ではForsgren顆粒の染色性が強く,この際R. N. A.,粗大ミトコンドリア及び糖原の増加を来たすと共に, Golgi体の肥大が著明である. Hydrocholereticaであるデヒドロコール酸ソーダ注射群では,糖原の消失,脂肪の出現及びGolgi体の微細化が極めて特徴的である.

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