日本内科学会雑誌
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肝障害時における血清遊離アミノ酸にかんする研究
門田 正己
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1964 年 53 巻 2 号 p. 132-147

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抄録

各種肝疾患におけるアミノ酸代謝を検討するため,高圧濾紙電気泳動法により血清遊離アミノ酸7種を分離測定した.肝障害患者の血清遊離各アミノ酸は一般に増加を示し,肝性昏睡ではグルタミン酸,アラニン,リジンの増加が高度で,とくにグルタミン酸の末梢組織への蓄積は著明であつた.急性黄色肝萎縮では各アミノ酸の増加とそれらの末梢組織への蓄積が特異的に高度であつた.混合アミノ酸製剤を高アンモニア血症を伴なわない肝硬変に静注負荷すると,各アミノ酸とも一時増加し,ついで減少するが,高アンモニア血症を伴なうものでは一時減少後漸次増加した.肝性昏睡患者にアルギニン・グルタメートを投与すると,各アミノ酸は末梢組織より放出されるとともに血中濃度も減少し,これに伴なつて昏睡も軽快した.これらの臨床成績の結果を正常犬および長期に亘り四塩化炭素を経口投与した肝障害犬について検討した.

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