日本内科学会雑誌
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Bartter症候群を合併したpachydermoperiostosisの1例
金子 健蔵植村 淳子岡田 耕治熊倉 忍石川 三衛斉藤 寿一葛谷 健清水 英男坂本 美一
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1988 年 77 巻 1 号 p. 63-68

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抄録
症例. 28才,男性. 15才より顔面の皮膚肥厚,ばち状指,膝関節痛が出現,骨膜性骨新生を伴いpachydermoperiostosisと診断した. 1年前に低K血症(2.8mEq/l)を指摘され, 2カ月前より筋力低下が出現したために入院.血圧130/60mmHg.血漿renin活性34.3ng/ml/h,血清aldosterone 11.3ng/dlと共に高値, angiotensin IIに対する昇圧反応は低下,遠位ネフロンCl再吸収能は0.63と低値を示した.腎生検組織像で傍糸球体装置の過形成を認めた. Bartter症候群と診断し, indomethacin75mg/日経口投与で低K血症は改善した. PachydermoperiostosisとBartter症候群の合併は国内外を通じ今日まで報告されていない.
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