日本内科学会雑誌
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免疫組織化学的方法で確認しえた高令者のアミラーゼ産生肺癌の1剖検例
池田 隆徳篠原 靖清水 倉一関 清矢吹 壮町井 潔亀田 典章
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1990 年 79 巻 2 号 p. 231-232

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抄録

症例は83才,女性.右胸水より多数の線癌細胞を認め,血清アミラーゼが高値を示し分画では唾液腺型優位であった.膵・唾液腺疾患を認めずアミラーゼ産生肺癌が強く疑われたが,画像上肺に異常陰影は認められなかった.剖検で右肺上葉に小腺癌を認め免疫組織化学的方法で腫瘍細胞内のアミラーゼが染色された.本症は高令者で画像上確認できない程の小腺癌であり,免疫組織化学的にアミラーゼの局在を確認し得た貴重な症例と考えた.

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