日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
大出血を呈し保存的治療で改善した膵嚢胞の1例
谷川 誠中野 哲武田 功熊田 卓杉山 恵一長田 敏正桐山 勢生磯部 和男斉藤 和則山田 雅彦岡部 英生
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 81 巻 1 号 p. 103-104

詳細
抄録

症例は61歳,男性.慢性膵炎,膵仮性嚢胞,糖尿病の診断にて入院.入院中突然の腹痛と腹部腫瘤が出現,内視鏡, US, CTから膵仮性嚢胞からの出血により胃粘膜下に巨大な血腫を形成したものと診断.保存的に経過をみていたところ,胃壁に痩孔ができ,血腫は,徐々に消退していった.膵仮性嚢胞からの出血と,血腫の消退までの自然経過を各種画像検査で追えた症例はまれであり報告した.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top