抄録
1.ポジトロンは180度の正反対方向に511keVのγ線を放出するので,対向カメラで同時計測を行うと,空間分解能のよい,定量性の高い画像を作成することができる. 2.血流測定用として13N-アンモニアと15O-水が用いられるが,後者では心腔内血液のカウント補正が必要である. 3.脂肪酸のβ酸化をみる化合物として11C-パルミチン酸が利用できる(半減期20分). 4.ブドウ糖代謝を知るためには18F-FDG(半減期110分)が用いられる.虚血部で摂取率が亢進し,梗塞部残存心筋の描出に有用である.