日本内科学会雑誌
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発症後早期にMRIにて特徴的所見を呈した日本脳炎の1例
松影 十詩子大島 伸一井戸 克己小山 田浩福井 幹陽若林 宏和後藤 幸一湯浅 肇市川 信通竹原 康雄坂本 政信
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キーワード: 日本脳炎
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1993 年 82 巻 12 号 p. 2068-2069

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抄録

症例は49歳男性. 1991年9月4日熱発. 5日夕より意識障害出現.髄液:細胞,蛋白の増加.頭部CT正常. 6日のMRIで左黒質と視床にT2延長像を認め,日本脳炎を疑った.血清抗体価の有意の上昇(CF: <4→8, HI: 20→160)から日本脳炎と診断した.従来,病初期のMRIの報告はないが,神経症状発症後30時間で特徴的所見が描出可能であったことから,脳炎の鑑別診断として,発症後早期にMRIを行うことが重要と考えられた.

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