日本内科学会雑誌
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2.真菌感染
田代 隆良
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1994 年 83 巻 7 号 p. 1147-1151

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抄録

深在性真菌症はコンプロマイズドホストに発症する重要な日和見感染であるが,近年,ミコナゾール,フルコナゾール,イトラコナゾールなどのアゾール系抗真菌薬が予防的あるいは経験的に繁用されるようになり,変化が見られ始めている.剖検例における検討では, 1986年以降,深在性真菌症は漸減傾向にある.これは主としてカンジダ症の減少によるもので,アスペルギルス症は相対的に増加している.また,最近注目されるようになったトリコスポロン症は,全深在性真菌症の8.1% (7/86)を占めていた.

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