日本内科学会雑誌
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β遮断薬療法にて心機能が著明に改善し,中止により悪化をきたした拡張型心筋症の1例
清水 恵輔森本 紳一郎山田 健二平光 伸也植村 晃久久保 奈津子木村 勝智加藤 靖周加藤 茂菱田 仁
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1997 年 86 巻 5 号 p. 840-842

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抄録

症例は50歳男性.拡張型心筋症と診断し, β遮断薬(metoprolol)を漸増投与したところ,著明な心機能の改善が認められた. 5年間にわたり本療法を続け,状態は安定していたが,本薬を5カ月かけて慎重に漸減・中止したところ心機能は著しく悪化した. β遮断薬療法は本症に対して有用であり,中止によつて心機能を悪化させる可能性があることが示された.

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