日本内科学会雑誌
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3.甲状腺クリーゼ
高須 信行
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1998 年 87 巻 6 号 p. 1075-1079

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抄録
甲状腺クリーゼは甲状腺機能亢進症が極端に増悪し,生命の危機に直面した状態である.甲状腺機能亢進症の患者に,急激に,高熱,頻脈,流れるような汗,下痢,精神不安がでてきたものを甲状腺クリーゼという.やがて意識がなくなる.手術,感染,糖尿病性昏睡などが誘因となる.早期に診断し,治療することが大切である.適切な治療が行なわれないと死に至る.治療は循環系を中心にした全身管理と急速に甲状腺ホルモン産生・分泌を抑制することである.甲状腺ホルモンを下げるためにヨードを投与する.
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