日本内科学会雑誌
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臭化チキジウム(チアトン®)によりアナフィラキシーをきたした1例
大澤 恵白井 敏博後藤 哲男鈴木 研一郎佐野 聡本城 裕美子石橋 るり大竹 剛靖高柳 茂和金子 栄蔵
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1999 年 88 巻 8 号 p. 1524-1526

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抄録
症例は56歳男性.臭化チキジウムを含む7種薬剤を内服した70分後に,血圧低下,低酸素血症,蕁麻疹様皮疹などのアナフィラキシーをきたし入院した.検査成績ではIgE-RIST 760U/mlで, RAST,皮膚・気道過敏性試験はいずれも陰性であった.病歴から薬剤が原因として疑われ,患者の同意を得た試験的内服で,臭化チキジウムのみが陽性となった.本剤によるアナフィラキシーは本邦1例目であり,臨床上注意が必要である.
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