日本内科学会雑誌
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クラリスロマイシンにてtorsades de pointesが出現したQT延長症候群の1例
山口 昭三郎金古 善明山岸 高宏大山 良雄天野 晶夫新井 昌史中村 哲也長谷川 昭倉林 正彦
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2003 年 92 巻 1 号 p. 143-145

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抄録

67歳,女性.クラリスロマイシンの投与を受けた後, torsades de pointesが頻発した.内服中止後に頻拍は消失し,本剤により惹起されたQT延長症候群と診断した.内服中止後も, QTc延長(0.51秒)とV2-6の二相性T波,イソプロテレノール,メキシレチン静注投与後のTU波の形態変化を認め,基礎に再分極異常の存在が示唆された.本剤は使用頻度の高い薬剤であり,投与後の経過に十分留意する必要がある.

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